社長挨拶

日本口腔機能水学会
会長 佐藤 勉

平成25年4月より、芝 燁彦先生の後任として日本口腔機能水学会の会長を仰せつかりました佐藤 勉と申します。学会誌第15巻第1号(通巻15号)で、就任にあたり巻頭言を掲載させて頂きました。今般学会ホームページを全面的にリニューアル致しましたので、ここに改めてご挨拶文として載せさせて頂き、本学会について広くご紹介したいと思います。本学会は平成12年(2000年)に設立された比較的新しい学会ですが、その前身は平成6年に発足した強電解水歯科領域研究会になります。従いまして、この研究会を含めますと20年以上に渡り、機能水の研究と普及について科学的な面でリードしてきた中心的な学会と言えます。年に一回開催される学術大会では、特別講演、教育講演、シンポジウムなどが企画され、さらに一般口演では会員の研究成果が数多く報告されてきました。また学会として、機能水活用の手引きである「口腔機能水ガイドライン(第2版)」を発行しております。私は平成23年7月に第12回の学術大会を主催させて頂きました。この年は3月に東日本大震災が発生し、津波による甚大な被害をこうむりました。想像を絶する自然の、そして水の恐ろしさを思い知らされた災害でしたので、複雑な思いで開催したことは未だ記憶に新しいです。水は時に人々に様々な災いをもたらしますが、生命の存在に不可欠な物質です。水は人間の基本的な生命活動に必須ですが、また日常生活や産業活動においても重要な役割を担っています。「水は文化のバロメーター」と言われるゆえんでしょう。本学会はそのような多種多様の働き・役割を担っている水について、さらなる機能や有用性などを研究・追求していくことを目的としています。

生命や生活と切っても切れない水ですので、古くから「水」を使った表現や言葉が生まれてきました。それらのいくつかは日常会話にも登場しますが、少々背伸びをしまして、人生や仕事の指針として、しばしば引用されることがある中国古典を繙き、「水」という字が用いられている名言を探してみました。その結果、とても多くの言葉がみつかりました。それらのうち、いくつかをあげてみたいと思います。「知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しみ」「兵の形は水に象る」「智はなお水のごとし、流れざるときは則ち腐る」「流水の清濁はその源にあり」「上膳は水の如し」。これ以外の名言も含めて、「水」が使われている言葉は比較的理解しやすいものが多いような気がしました。それは、水が私たちと密接に関わっている身近なものであるからだと思います。水を使った名言の意味はそれぞれ異なりますが、共通しているのは、水を大きな力を持った物質として捉えていることではないでしょうか。「上膳は水のごとし」は、もっとも理想的な生き方を示唆した言葉として、一般的に理解されていますが、ここでは水に学ぶに足る特徴の一つとして、その膨大な秘めたるエネルギーをあげている中国古典学者の解説もみられます。水は大きなエネルギーを秘めているとは、本学会にとって何とも力強い言葉ではないでしょうか。

これまでに、本学会会員の弛み無い努力と関連する企業・団体のご協力の元、水が有する様々な機能が検討・解明されてきました。そしてその成果は国民の保健の増進に大いに寄与してきました。しかし、水が秘めているエネルギーには未知の部分も多く残っているはずです。日本口腔機能水学会は、その未知なる水のエネルギーを見出し、国民の健康に寄与できるよう活動を続けて参ります。学会員並びに関連企業の皆様におかれましては、今後ともご理解とご協力をお願いいたします。